fifty love
4月27日 錦糸町
すいません、生2つと、きも、かわ、ねぎま、2本づつお願いします。
「トッチャン、本読んだ!」
「読んだよ、ネットも調べた、すごいね」
「マッキーこれもいいけど、行きたいところあるんだ!」
「何々、ネットで凄いところ見つけたの?」
「いやいや、そこじゃなくて
バンコクから1時間ちょっと行ったアユタヤって所」
「アユタヤ!世界遺産の所でしょ、なんで?」
「話せば長くなるよ」
「そう、じゃいいや」
オイオイオイ
1月13日土曜日
昨日のたった1杯のビールで、一日分の宿泊代を無くしたショックから
すっかり立ち直って、ホアランポーン駅横の川からボートでカオサンへ 5バーツ
中華街は居心地がいいけど、宿賃が安いカオサンへ
バーニーゲストハウス 70バーツに移る
カオサンロードぶらぶらしていると、日本人の女の子に出会った
名前を山田順子と言った、名前を聞いて「嘘だな~」と言ったけど、本人は
「本当だよ」、にっこり笑うと可愛い
彼女はプーケットでダイビングをする為、チケットを買いに来ていた
俺も行こうかなと財布を見る?見るまでもないか、完全に予算不足
チケットを買って、彼女は少し安堵した様子
気になり、彼女に声をかけると、一人でタイに来て不安だったらしく
声を掛けて来る人は、みんな悪人だと用心していたらしい
どうやら、俺は悪人には見えなかったようだ
彼女は中華街の台北ホテルに泊まっていた、
「そこ俺も泊ったよ、今日カオサンに移ったんだ」
「じゃあ私もこっちに移る」
善は急げ!
(どうやら彼女も黄色い本を持っていた、泊るホテルはその影響だと思う)
彼女と一緒に中華街へ、朝来たボートでホアランポーン駅ちかくまで戻り
ホテルで荷物を取り、また同じコースでカオサンへ
彼女との距離が近づいた感じがした。
夕方、食事する約束をして一度別れ、ホテルでシャワーを浴び、
一番キレイなTシャツに着替え、彼女と合流
彼女と一緒だから、ちょと洒落た店で食事をしながら、今後の予定を聞いた
プーケットは明々後日出発らしく、明日はアユタヤに行く予定だと言う
当然一緒に行く約束をして、顔が緩んでいる時、小さな女の子が
バラの花を一輪売りに来た、馬鹿な俺はそれを彼女にプレゼント
(値段は不明)
日本じゃ絶対にしないのに、まあ下心丸出しだったんでしょ
彼女と食事の最中に、今度はがっしりした男が声を掛けてきた
英語でもタイ語でもない、もちろん日本語でもない
韓国語だ!アンニョンハセヨ
彼は間違いに気づいたのか「ユーコーリアン」と言ってきた
俺は彼女の前だったからかな、英語が話せるように
「ノーアイムジャパニーズ」って英語が話せる風に言った
すると、彼は英語と韓国語で色々話してきたが、当然理解不能
俺は赤面状態、でもビールで、顔が赤いから表面上は変わらないと願う
大失態赤っ恥をかいてしまった
(女の前で、カッコつけるのは今でも変わらない)
韓国人は、話が通じないと分かると、自分のテーブルに戻っていった。
彼女は少し笑って、何事もなかったかの様に食事を続けた。
1月14日 日曜日
朝早くから山田順子と一緒に船で、ホアランポーン駅へ
列車に乗って1時間半アユタヤへ向かう
アユタヤに着くと、低いホーム線路に降りた
うーんタイらしい
線路で一枚パシャリ
レンタル自転車を借りて、遺跡巡り
異国で女の子と自転車で、あっちに行こう、こっちに行こう
まあ楽しい事、楽しい事
遺跡よりも彼女ばかり見ていた
思いでは、映画のワンシーンのように・・・
4~5か所回って、疲れたらしく見学終了
行きと逆のコースで、バンコクへ
列車のなかで、彼女は熟睡
いや~ホント楽しいね!寝顔見るだけで楽しいなんて!
バンコクに戻り、彼女がトムヤンクンの美味しい店に行きたいと
ガイドブックで調べていたらしく、その店へ
店の名前は忘れた
高級店って感じ、見渡すと半分以上日本人
俺の気持ちは、こりゃ帰国が早まるな!
食事をしながら、お互い色々話した
彼女は昨年12月、日本で韓国人の彼氏と喧嘩をして
裸で外に出て警察に保護されたらしい。
ちょと待て、韓国人の彼氏!
なに韓国語分かるの?
「少しね」
昨日の夜食事した時、声掛けてきた韓国人言葉分かってたの?
「うん」
「それさぁ早く言ってよぉ」
俺は、硝子のハートがヒビ割れた音が聞こえた。