once upon a time

昔の思い出を、振り返って

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さらば桂林、次は広州かな

朝目を覚まし、キクイ君とホテルの朝飯(ピーナッツが皿に盛られただけ)を食べ今日の予定を確認した。

バスは17時30出発で、ホテルは昼にチックアウトの予定

昼間は街をブラブラしてバス停に集合となった。

軽い朝ごはん(本当にピーナッツだけこれがホテルの朝食なのか)を食べて

お茶を飲んでると、昨日のCさんが又現れて、桂林の習慣で親切にしたらお礼をしなくてはならないと説いてきた。

そこで私はCさんに、ホテルの朝食をご馳走すると提案した。

Cさんは、それは良い提案だと納得したので、昨日税理士の彼女から貰っていた朝食券をCさんに差し出した。

Cさんにこのホテルの朝食が食べれます、お金はかかりません、私たちはもう堪能したから申し訳ないけど、一人でゆっくり食べてください、私たちは部屋に戻り

荷造りをしないといけないので、桂林でのお礼ともう会う事はないがお元気で、これで失礼しますと告げた。



部屋に戻り、チェックアウトの準備をして広州の予習をしようとガイドブックに手を掛けた時、

またもや勢いよくでドアをノックする人が。

たぶんCさんだと思う、ドアを開けるとCさんが笑顔で立っていた。

私の手を握り、謝謝と連呼して早口で何か言っていたが聞き取れず笑顔で立ち去っていった。

 

キクイ君の部屋に行き、Cさんが来たと告げると、同じ事をして帰ったと言う。

二人で、俺達の朝食券と税理士の朝食券同じだよな~

もしかしたら、ピーナッツの後に何か出てくるのかな~と二人で首を傾げた。

それとも、ピーナッツがとても美味しかったんじゃないかな~なんて

二人で笑った。

 

荷物を預け、取り敢えず二人でブラブラしていると、

十字架のついた建物がみえた。

中に入る事が出来るみたいなので、入って見ると教会だった。

なんとなく、中国に教会がと違和感があり、当たり前だけど変な感じがした。

 

イスに坐って中を眺めていると、後ろから日本人ですかと声が聞こえた。

振り返ると、中国人Dさん(名前忘れた)が話しかけてきた。

私たちは警戒心ありありで、話すと日本語を勉強していると言う。

教会を出て、お茶をすることになった。

 

キクイ君がもうお金って言われるのが嫌だから行きたくないと言い出した。

私が「いいよ俺だすから」と言って、喫茶店風の店に入るとDさんが

「コーヒーでいいですか」と言って注文してしまった。

コーヒーが運ばれて来た時、Dさんが席を立ちお代を払った。

私が払いますと言うと、「あなた達は旅行者そしてここは中国だから、気にしないで」

 

キクイ君と目と目が合って、二人とも関心いや感動した。

Dさんは、日本に居る同胞の事、生活の事など色々な事に関心を示し

私たちが知っている限りのことを話して彼の心意気に応えた。

 

Dさんは本当に良い人で、これから広州行のバスに乗る事を伝えると

バスは夜通し走るから気を付けて、そして道は悪路だから酔い止めを飲んどいたほうがよいとアドバイスをくれた。

Dさんと別れて、キクイ君が初めて中国人に奢ってもらった、そしてチップと言われなかった事が嬉しかったみたいで、上機嫌で話しかけてきた。

若い彼はもしかしたら、少し病んでいたのかもしれない、それがDさんに会って

解消できたのだと思った。

 

旅をすると、人間不信になったりする事はよくある、それが真面目な人ほど

陥り易い事なのかもしれない、私は不真面目だから大丈夫だったのかな?

 

ホテルに戻り、バックパックを取り、バス停に向かうと

もう広州行きのバスが停まっていて、

荷物を積み込んでいた。

私たちもバッグを預け、車内に入ると三段ベッドの上の席(ベッド)に滑り込んだ。

寝たまま翌日の朝に広州に着くと言われ、

ワクワクしながら出発を待った。

疲れていたのか、横になると直ぐに寝てしまった。

 

何か騒がしいので目が覚めると、バスは桂林をいつの間にか出発して

途中のドライブインらしき処で、トイレと夜食を取る為の休憩に停車したらしい。

キクイ君と外に出て、焼飯を食べてコーラを飲んで空を見上げた。

空はとても高く、星が眩いくらいキラキラと輝いて、分かる星座オリオン座が

日本で見るより高い位置にあった。

あんなに綺麗な夜空は都会では見れないだろう。

 

バスに乗り込み、朝になれば広州だ!

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