深圳から香港へ そして友との別れ
広州の深圳市に到着
経済特区になり、ワーカーがそこら中にあふれかえって
ザ・中国という感じです。
少しお腹が減っているので、屋台街で腹ごしらえする事に。
屋台には、何の肉かわからないような物が串にささって
売られています。
モノは試しだから、まずは無難に鶏肉といっても形は原型のままです
これはなんだと聞くと、鳩だと言う。
ハト、鳩か、スズメは焼き鳥で食べた事があるので、よし食べるか。
かぶりつくと、骨ばかりで、肉がほとんどない、どちらかというとしゃぶりつく感じかな。
身がほとんどなかったので、腹の足しにならない
次にこれも原型、ねずみ、食用ねずみと言われたが流石に無理でした。
少し歩くと、今度はウサギ、これもそのまんま
モノが大きいので、カットして食べる事に、これはまあ美味しかった。
屋台街を出ると、キクイ君がここは空気も悪いし先に進みませんかと提案してきた。
私は別に用もないので、いいよ香港にいってみようと返事を返した。
列車に乗り、途中から歩きで橋を渡って陸路で国境越えです。
陸路での国境越えは初めてだったので、感無量です。
無事香港に入国、取り敢えずチムサチョイの日本人御用達
ラッキーゲストハウスに向かう事に
宿に着くと、満室といわれ、次の宿を探して歩いていると
イラン人が日本語で声を掛けてきた。
「日本人ですか？」
そうだけど
「安い宿あるよ」
いいよ、呼び込みは怖いから
「大丈夫、イラン人と日本人友達だから」
キクイ君が疲れている様で、どこでも安ければいいですよと素っ気なく言うので
イラン人の言うがまま、ついて行くと、
チョンキンマンションの中、ゲストハウスに連れていかれた。
部屋はドミトリーとツインが開いていてツインでも料金は一緒、一緒ならツインに二人で泊まる事に。
キクイ君は荷物を降ろすと、何故か塞ぎ込んでベットで先に寝ると言って話さなくなった。
上海から列車で知り合い、桂林、深圳、香港と旅を続けて、少し疲れたんだろうと思い、
そっとしておくことに。
一人で宿を出て、街中を散策することに
海岸沿いの公園で夕陽を見ながら、大連から随分旅をしてきたな～と思い
これからの事を考えないといけない。
中国は漢字でなんとか通じたけど、香港は英語だ。
いままでキクイ君がいたから言葉で困る事は無かったが、香港は漢字だけど
やはり、共通語は英語の様だ。
これから、どうするか、日本に帰るか、台湾に渡るか。
台中には知り合いのおじさんが住んでるから、尋ねるのも一つだな。
ぶらぶら街を歩いて、宿に戻ると、キクイ君がご飯を食べに行こうと。
大衆中華料理屋で食事をすることに、キクイ君が英語でスラスラと注文する。
さすが広島大学、優秀だね。
ご飯を食べながら、今後のについてキクイ君が話だした。
香港は物価も高いし、せわしない所だから中国本土に戻ると言い出した。
明日また陸路で国境越えをする予定だと。
じゃあここ香港で、キクイ君ともお別れだ、これが最後の晩餐だね。
そうなんですが、トチさんはどうするんですか？
何も考えていないけど、昔先輩がタイに行った事を思い出して、
タイとかどうだろうと投げかけると、キクイ君がチケット見に行ってみましょうと
言って、食事もそこそこに歩き出した。
小さなチケット屋で、香港、マニラ、バンコクの周遊券が２万５千で売ってますよと
キクイ君が言うので、じゃあそれでとあっさり決めてしまった。
お金を払ってから、ところで周遊券て何、質問をすると、キクイ君が呆れた顔をして
トチさん何でも人の言う事を信じちゃ駄目ですよ、これから一人で旅をするのに
言いなりだと絶対苦労しますよ。
俺はキクイ君が進めるのは大丈夫だと信頼したから、
そうであっても、これからは疑ってください。
それからトチさんに、必要な英語を教えます。
最低限これだけ知っていれば、何とかなりますから。
ホテルに帰り、ノートに英語の読みと意味を書いてくれました。
キクイ君が急に涙目になり、トチさんすいません、すいませんと
どうしたんだよ
「俺のわがままで、トチさん英語喋れないの放り出す様な事してしまい。すいません」
何をいってるんだよ、俺が行ってみたいと言ったから、気にしないでくれよ
そんな事より短い間だったけど、楽しかったよ。
お互いまだまだ旅は続けるんだから、身体に気を付けていつかどこかで会えるといいな
翌日キクイ君は中国のビザを取りに、私は空港へ
中国の旅はこれでお終い
キクイ君もしこれを見る事があったら、今でも君には感謝しています、
どこかで会えれば、むかし話をしてみたいね。
